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猫伝染性腹膜炎(FIP)
このブログは、FIPに罹患したアビシニアン(3才オス)の、2ヶ月間の闘病記録を中心にした内容です。新たな更新はしていませんが、この、猫にとっての「死に至る病」について、愛猫家の皆さんに知っていただければ、と、公開しています。
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2003/10/19(Sun) No.452 JVM(日本獣医学雑誌)1998年51巻12号 ◆特集◆猫のウィルス性疾患の予防と治療 猫伝染性腹膜炎-予防と治療に関する最新の知見-石田卓夫 を読むことができました。 ●わが国の飼い猫の約半数近くは400倍以上の抗体価を持っており、健康で12800倍という高い抗体価を持つ猫もいる。 ●抗体価だけで診断はできないが、FIP発症例の多くのものは1600~12800倍の高値を示すことも事実である。 ●FIPに一致する臨床症状はなく、あるいは臨床的に健康な猫で抗体価高値の場合には、FECVの活動型感染が存在し、その猫は抗体陰性の猫に比べ、将来的にFIPを発症するリスクが存在する。 ●そのような場合、発症するかどうかは、猫側の因子、ストレス、FeLVやFIVの二次感染等の要因で左右される。まずもって体内でFIPVへの変異が起こることが条件であり、その確率はそれほど高いものではなく、健康で抗体価が下がる傾向にあればあまり問題ない。 ●逆に、抗体価の上昇、γグロブリンの異常などがみられるようになると、発症に向かっての変化も示唆される。 ●病原性の低いFECV感染であれば一過性で、抗体価も次第に下降するのが普通である。 抗体価6400倍の「らん」はいまだに続く難治性下痢があり、抗体価3200倍の「りん」も引き取った当初は下痢が続いていました。現在はずいぶん良くなりましたが、時々軟便が見られます。 2匹ともジアルジアの合併感染があり、しかも1週間程度の投薬で通常はよくなるはずのものが、いずれも2ヶ月の投薬を必要としました。このような場合、「何らかの免疫異常が考えられ、かつ糞便中に持続的にウィルスを排泄し続けていると考えられる」というのがかかりつけの獣医さんの意見でした。 「FIPを発症する確率は高くなく5%くらい」と言われますが、起きてしまった当事者にとっては100%です。アビ吉がまさにそれで、確率の解釈はむしろ、「アビ吉がかかったから他の猫は大丈夫とは言えない!!」ということであります。 当初、私は庭の野良猫から感染したと思い込んでいました。野良猫はいずれも「いわゆる猫風邪」で目脂と鼻水がひどかったのです。考えてみれば、それらはカリシウィルスやヘルペスウィルス、クラミジアの感染の兆候で、FIPの兆候を確認した訳ではありませんでした。 以前ネーネさんが指摘してくださったように、そうではなく、ジアルジア+FECVもしくはFIPVの両方が、「らん」もしくは「りん」の糞便を介して感染した、というのが真相の様に思われます。そしてアビ吉側の条件として、ステロイド投薬中(=免疫不全の状態)と新猫が加わったストレスがありました。もう一つ加えれば、仕事や私事にかまけて、私が家を空けることの多かった今年の前半でもありました。 いくつもの「不運が一堂に会した」感がありました・・・。 私達は残った5匹のコロナウィルス抗体価を測定し、高リスク群と低リスク群に分けて飼うことを考えています。FECVの蔓延しているキャッテリーでも、時に抗体陰性という幸運な個体が見られるそうです。 遅きに失した感はありますが、汚染の程度に差があるようなら、分離して飼育することにより、発症のリスクを減らす努力をしたいと思います。 --------------------------------------------------------- 猫おば [E-Mail] ステロイド投薬中のアビ吉は言わばFIVにかかっているのと同じ状態(免疫不全)で、ジアルジアの感染も重症化してしまいました。2ヶ月近く治療してもよくならず、8月になってもフラジールが続いていました。寄生虫感染もFIPの発症要因のひとつだそうです。 2003/10/19(Sun)/23:01:46 No.453
by abi_kichi
| 2004-09-26 23:11
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